かなり大袈裟な感じですかね?自分的には素直にそう思うんですが。まぁ、そうは言ってもアレから時代は移り変わり、実際のところ、初来日から30年以上がたっています。その初来日を体験し、さらにその際にNHKでのスタジオ・ライブの収録も見学した自分には、いつまでたっても彼、そう、その名も雄々しい、グラハム・パーカー!!彼の姿は30年前のあの時のままなんですから。
ただ、現実はそうではなく、彼も自分も同じように年を重ね、今や立派な還暦過ぎの大人もいいとこ。おじいさん、と言われてもやむを得ない年齢です。しかし、奇遇ですが同い年の彼も自分も、未だに十分現役、かつ、新しいことにもチャレンジして、こうして頑張っています、彼は本国イギリスだけではなく、主にアメリカを拠点に世界中で今もその「吠えまくる野生の声」を多くのファンに届けています。
では、ここで簡単に彼のプロフィール、というか自分が彼にヤラれた頃の時代をメインに紹介します。まず、生まれはロンドン、それも自分と同じ世代で、19509年11月生まれの寅年(イギリスに干支はないでしょうが)で、今62才。男盛りですよね。で、同じように音楽体験を重ねてます。英国ではもちろんビートルズ世代バッチリ。日本での環境とは大違いでしょうが、そのへんの音楽の世代の共通性は理解出来ます。最初はビート・バンドに夢中になり、やがてそのルーツであるブルースやR&Bなどに興味を抱く、なんていうのはイギリスも日本もそんなに大差ない感覚です。プロになることを志し、幾多のバンドで経験を積み、ソロで活動したり、いろいろあって、ついにパンク直前の75年、スティッフ・レコードのデイブ・ロビンソンと出会うことで大きく運命の歯車が動きだし、正式なデビューに至ります。その当初、ソロであった彼にバンドを与え録音させたデイブの慧眼にも脱帽、というか、自分にいわせれば「当たり前」なんですが(笑)。そのバンドはデイブ自身がそれまでマネージメントしていたブリンズリー・シュワーツという、いわゆる英国固有の「パブ・ロック」バンドの代表格であり、ニック・ロウの在籍していたバンドとしても広く音楽ファンに知られたものです。そこにさらにホーン・セクションを加え、あたかも、60年だアメリカ南部のソウル・サウンドに不可欠なメンフィス・ホーンのような感覚でしょうか。
今もたまにDJでプレイするナンバー、レゲエ・スタイルのソウルフルなロックンロール!彼の魅力が炸裂します。
( Hey Lord ) Don't Ask Me Questions / Graham Parker & The Rumour Live 1977(-BBC London Hippadrome, 3-17-77)
The Rumourと名づけられたバンドのメンバーは、 Brinsley Schwarz (lead guitar) and Bob Andrews (keyboards) (both ex Brinsley Schwarz), Martin Belmont (rhythm guitar, ex Ducks Deluxe) and Andrew Bodnar (bass) and Steve Goulding (drums)というパブ・ロックでは名うての腕達者たち。そしてホーンにはThe Rumour Hornsとして、John "Irish" Earle (saxophone), Chris Gower (trombone), Dick Hanson (trumpet), and Ray Beavis (saxophone)の英国きってのメンツが集まり、パーカーを支えたのです。こうしたメンバーのおかげで、各地でのステージは大きな話題になり、ラジオやテレビなどでも特集されたり取材を受けたり、新人としてはまさに異例のデビューとなったのです。アルバム『Howlin' Wind 』はブリンズリーにいたニック・ロウのプロデュースでレコーディングされ、彼の魅力が余すところなく浮き彫りにされた素晴らしい作品で、自分にも大きなショックとなりました。あの頃の自分にとり、このアルバムとDr.Feelgoodの『Down By The Jetty』の2枚は、それこそ、別格でした。
かなり浮世離れした「昔話」を語りましたが、けど、浮世離れはともかく、言ったことにウソや誇大なことはありません。その頃の自分の想いを正確にキチンとお話しただけです。こういうことをイベントの「CROSSROADS」でも毎月やっているんですね。自己体験を基に、時代の動きや世相などをまじえて音楽のありようを語る、というのが狙いなんです。音楽だけではなかなかわかってもらえない部分ってありますから。その時に自分は何を思い、行動し、世界がどうなっていたのか?なんてことも触れて音楽をそのダイナミクスの一部として捉える、というのが目的です。毎月第4水曜日、渋谷のクラブ?Organ-Barで夜9時半頃からなんとなく始まり11時半頃に終わります。終電のあるうちに、ということなので。
ああ、また宣伝しちゃいました!!話を戻して、グラハム・パーカーです。80年代以降の彼はThe Rumourが解散に追い込まれたこともあり、ソロで活動するようになり、またアメリカでもそこそこ成功したので、拠点をアメリカに移し、90年代から今日までいろいろな人たちとプレイしたり、ちょっぴり余裕のある彼の個性に沿った歌を歌うようになり、イメージもかなり健康的な感じで、かつての「チンピラ」風なところは微塵もなくおおらかなソウルを愛する歌手、として世界で活躍しているんです。そんな彼が日本に来ます。秋9月、東京は六本木のミッドタウン内にあるビルボード東京でライブを行なうんですね。あそこは、先日、自分もDJしましたがいいハコです。音がすごくいいし、雰囲気もそんなに敷居の高い感じではなくロックにもピッタリな感覚ですから。食事もサイコーです。フィッシュ&チップスなんて、マジまいうーです。
以下に来日の詳細を。
グレアム・パーカー(Graham Parker)の来日公演がビルボードライブで9月に開催。14日(土)15日(日)に東京で行われます
●2013/9/14(土) 〜 9/15(日) ビルボードライブ東京
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=8607&shop=1
すでにチケット先行予約受付中ですので、お早めに!自分ももしかするとDJするかも、です。同い年の同じ世代の共演です、なんてね。