So-Cal Connection <Ver. 14> The Immediate Family Japan Tour 2019 Vol. 4
5月16日(木)
今日はショーデイ!いよいよ東京でのショーです。業界関係者やプレスの方達の多いのと、やはりBillboard Live TOKYOはホームゲーム的なものですので、ファミリーメンバー全員、これまでとは違った気合が入っています。
品川のホテルから東京ミッドタウンは、車で20分の距離ですので、サウンドチェックの後に皆ホテルに戻り、シャワーを浴びたりしたいことから、リズムセクションとギターとの別々のサウンドチェックは無にして、全員が一緒に13:00のロビーコールにしました。
サンフォニックスさんですから、大阪のステージをそのまま持って来たような状態で在ることを確信してのことだったのですが、ステージに着いてみると、サンフォニックスさんとお付き合いし始めて初のネガティブな驚きを体験させられてしまいました。
先ず、通常のロードインよりも1時間遅いのにも関わらず、全然セットアップが終わっていませんでした。ドラムに至っては、シンバルの位置が左右逆になっていたりでRussも驚いていました。スタッフの人数も少ない様で、アーティストリレーションの人達まで、ステージ上の作業をしていました。来年春の横浜店オープンの準備も関係しているようで、人手不足であることは、大阪でも感じられましたが、今回の東京クラブでは、それが深刻に思われました。それでも、皆さん一生懸命に動いて下さり、ほぼ予定通りにサウンドチェックは終了だったので、門倉さんにお願いしてファミリーメンバー5人をホテルへ送ってもらいました。私は、開場時刻までにはクラブに戻っていて、お客様をお迎えしないといけなかったので、1人楽屋に残りました。そして、お昼も食べてなかったので、ミッドタウンの1階に在るインドカレー屋さんのデリーへ行き、コルマー・カレーを食べました。ビルボードでの仕事の時は、一回は必ずここでコルマー・カレーを食べていますね!
楽屋で30分ほどシャットアイ(昼寝)をして、戦闘モードへ切り替えました。開場して直ぐは楽屋を気にせずでしたので良かったのですが、5人がホテルから戻って来てしまってからは、それは大変!でも、タイミング良くいらして下さった藤田エミさんは、さっと楽屋へお連れして5人に紹介出来ました。そして、事前に打ち合わせをしておいたMike Rogersと彼の奥さん、息子さんも、しっかりとメンバー達との時間を取ることが出来ました。彼の息子さんは、ショパンのピアノコンテストで日本のナンバーワンになったばかりなんです。そして、ロックは初体験と言うことで、それなら、絶対に本物を体験させてあげたいと言うMikeの希望だったのです。Mikeには、楽屋用(と言っても、その殆どはRussと私用なんですが)Jose CuervoのEspecialを差し入れて頂きました。
その後はそうは行かず、基本的には楽屋はシャットアウトにしたかったのですが、Garciaさんと言う女性が、「今ハワイから着いたところで、このショーを見る為に日本に来た」と言うのです。そして、LeeとWaddyを知っているとのことでしたので、その旨を伝えると、「Please bring her in!」ってことになったのですが、その女性はハワイアン・エアーラインのパイロットの御主人と一緒に来ていて、数時間前にHNLで買い求めたばかりと言うレイを抱えて楽屋へやって来ました。楽屋が甘い花の香でいっぱいになりました。ハワイアン・バンドの楽屋みたいでした!私の分まで素敵なレイを頂き、良いムードの中ファーストセットが迫って来ました。ここで、私にとってのハイライト的なことが起こりました。楽屋には常にヤイリのアコースティックギターが置かれていて、大体Waddyがスラッキーギターとかを弾いているのですが、ここで遂に私が登場!名古屋からRussと話していたJohn Stewartの曲を歌い始めたのでした!(笑)「July You’re A Woman」を歌い始めた時には、Russも歌い始め、コーラスの「La la la la la la la….」は、WaddyもSteveも加わってくれました。彼等は皆同じ様な出発点を持っているのです。皆、Kingston TrioやJohn Stewartを尊敬しています。で、これらの凄い人達と私などが繋がっているのはどうして?って考えますと、Henry Diltz君なんです。彼がこの小さな宇宙の「ヘソ」みたいな存在なんですね!
Photo by Yuma Sakata
Photo by Yuma Sakata
The Immediate Family Set List for BBLT 05/16/19 (1st and 2nd)
1. Lawyers, Guns and Money (Waddy)
2. Honey Don’t Leave LA (Danny)
3. 3:45 Coming Through (Steve)
4. Hi Maintenance Girlfriend (Waddy)
5. Machine Gun Kelly (Danny)
6. Somebody’s Baby (Steve)
7. Fair Warning (Waddy)
8. Dirty Laundry (Danny)
9. New York Minute (Steve)
10. Jonny Strikes Back The Band (Waddy)
11. Not Made (Danny)
12. Time To Come Clean (Steve & Waddy)
13. Werewolves Of London (Waddy)
Encore
14. All She Wants To Do Is Dance (Danny)
普通は、最初の2曲を袖で見てから、一応ハウスの中の色んな場所へ移動してサウンドとお客様の様子を確認した後、静かな楽屋でくつろいでモニターTVでステージの様子を眺めているのですが、Machine Gun Kellyの途中でDannyがスペアーギターと交換しようとしているではないですか!しかも、スペアーギターのストラップの長さが調整されておらず、自分のギターのストラップと交換しようとし始めたのでした。私がステージ上手の袖に辿り着いた時には、サンフォニックスのFOH(PA)の人が弦が切れたギターを持ってステージから降りて来たところでした。弦の交換に少々時間が掛かってしまったのですが、Dirty Laundryの時には、弦を張り替えたギターがDannyの手に戻っていました。そうなんです、今年のビルボード東京にはテックの人がおらず、FOHの人が代わりに対応して下さったのです。
「うわっ、これはまずいぞ!絶対にDannyが不機嫌になってるぞ!」と憂鬱になりながら、アンコールの前に下手の袖で出迎えると、思っていた通り「Hey Kaz, Where were you? I know you are not a tech but you play guitar, so I want you to change my strings! You got that?」と言われちゃいました。(笑)そりゃー弦は交換出来ますし、チューニングも出来ますけど、WaddyのLes Paulなら自分も持っているので問題ないですが、G&Lは触ったことが無かったのです。なのでスピードが心配!「まあ、1度切れればもう大丈夫だろう!」と思いきや、セカンドセットでも12曲目のTime To Come Cleanの途中で、またDannyが弾いていたギターを肩から外したではないですか!実はこれもモニターで見ていたのですが、ダッシュで上手の袖へ飛んで行き(楽屋は下手側のハウスの一番上のレベルに在ります)スペアーと持ち替える前にDannyの手からギターを受け取りました。直ぐに弦の交換をやろうとしたのですが、弦が穴に入らないのです!! よく見てみると、切れた弦のエンドピンが穴をふさいでしまっていたのでした。簡単にはそれを取り除くことが出来なかったので、私はステージに戻り、「後1曲とアンコールだけなので、そのままスペアーを使ってくれ!」とDannyの耳元で伝えると「OK!」してくれました。危ない危ない!
で、ショーの後で弦の交換をして下さったサンフォニックスのFOHの方が、「坂本さん、弦の穴にエンドピンが2つも詰まっていましたよ!道理で2度も切れた訳ですね!」とのことでした。2つと言うことは、その最初の1つはDannyが自分でやったことだと思われます。(笑)
セカンドセットの後はサイン会です。名古屋、大阪でも本当に皆様に物販のサポートをして頂き大勢の方がサイン会にも並んで下さいましたが、この日はそれをずーっと上回る人数となりました。皆様、有難うございました。
サイン会用のテーブルに着き、お決まりのドリンクDannyのウォッカ・オンザロック、Russのテキーラ・オンザロックとオレンジジュースのチェイサー、Waddyのジントニック、Leeのトニックウォーター、Steveのジンジャエールと言うのかモスコミュールなのか・・・を手にすると、もう弦の切れたことは遠い昔の出来事となり、全員ご機嫌でした。
ホテルに5人をドロップオフした時には、既に1時近くなっていました。ビルボードバスの運転手の人にお願いして、帰り路となる私の家の直ぐ側まで乗せもらいました。
まあ、今日も色々と有りましたが、無事に終了。残すはもう1日のみ!頑張るぞ!