傘がきらい Kasa Ga Kirai

アーティスト
はやしいと
Ito Hayashi
レーベル
ヴィヴィド・サウンド
商品区分
CD
発売日
2006/10/18
品番
VSCD296
税込価格
2,619円
ジャンル
バーコード
4540399002965
※ 先頭3桁が「200」の場合は非JANコード(転用不可)
岸田繁(くるり)、草野マサムネ(スピッツ)、常田真太郎(スキマスイッチ)、山崎ゆかり(空気公団)、そしてHARCO等…はやしいとの『声』と『楽曲』に魅了されたアーティストは数知れない。2002年くるりの通算10枚目のシングル『男の子と女の子』に収録され、今年7月にリリースされた彼らの2枚組のベストアルバムにも収められた名曲<ハローグッパイ>での印象的なコーラスや、今年2月の空気公団「あざやかツアー」でのコーラス参加など、彼女の『声』は常にラヴコールを受け続けている。そんな彼女の通算5枚目にあたるアルバムがリリースされる。好評を得た前作『あの日の約束』から一年半、今作に込められた彼女の思いはまた特別なものになった。秋の訪れとともに楽曲に宿るやさしい温もりをきっと感じていただけるこの自信作を是非お手元に。本作も前作に引き続きエンジニアに鳥羽修、サウンドプロデュースに棚谷祐一を迎えての制作。

楽曲リスト

DISC1

  • 1. あの日の約束
  • 2. NEXT
  • 3. 秘め事と空
  • 4. Feel
  • 5. 春のベージュ
  • 6. 傘がきらい
  • 7. その日暮らし
  • 8. 夜明け
  • 9. Goodbye my steady

前作を聴いて、私に足らないそれがはっきりと見えたときから次回はこうしようと決めていたことがある。
一瞬一瞬をちゃんと記録しようということである。
そう、人間がやることなのだから、生々しくいこうと思ったわけだ。
今回のテーマ、「生々しくいく」。これは説明が難しいが、整えすぎないというようなことで
その時起きたすべてのことを正直に記録するということだ。
すると自然にほころび(ちょっとしたリズムのズレや音程の不確かさなど)が生まれる。
ここが今回の、私の成長だ。
このほころびが後々になって妙に輝くことや
生々しいことによってしか伝えられないことがあることを
この作品を作ってみて、本当の意味で理解した。

どうかほころびが輝く日を楽しみに、この作品を10年も20年も聴いてやって下さい。
そして皆さんのそれも、いつか輝き出すことを祈って…。
                                                           はやしいと



はやしいと本人による楽曲解説

1.あの日の約束
前作のタイトルですね。この曲は前作をリリースするときにはもうあって、すぐにでもリリースしたい私は「この曲をうちでCDで聴きたいよねー 」なんて冗談(半分本気(笑))をライブMCで言ったりしてました。その夢叶って作品として出せることに感謝してます。歌詞の中に何回も出てくる、頼りないという言葉、私好きなんです。この主人公はちょっと頼りないのに、約束を果たしていける強さを、ちゃんと持ち合わせてるんですね。あこがれです。

2.NEXT
これは前作のボーナストラックにデモとしてちょこっと入っている曲の完成形です。演奏もうたも完全一発録り。ものすごいミラクルが起きたと思います。NEXT…もう気持は「次へ」です。

3.秘め事と空
 この女の子は学生さんです。おそらく高校生ですね。自分の居場所をもう持っていて、すごく幸せな奴です。こういう歌詞、私にしてはめずらしいですね。

4.feel
 「誉めて欲しくて今日も坂を登る」って、私のことですね(笑)。誉められるの大好きです。ってきらいな人なんていないか。これも幸せなうたです。ゆらゆらしてます。

5.春のベージュ
 恋する乙女の歌です。ボサノバ風なのも初挑戦でした。いろんな意味で、どうしても重くなりがちな私にしては
 いい軽さが出てると思います。大好きです。

6.傘がきらい
 完全一発録りです。ピアノとうただけの、ごまかしの利かない世界。録り終わったとき、2人ともあまりの脱力に、床に倒れこみました。そのぐらい、集中しきったということでしょう。何回聴いても涙が出ます。

7.その日暮らし
 私の生活ってずいぶんその日暮らしだよなぁと思ってたら出来た曲です。脆い日々も、はかない夢も、楽しんでいくし、後悔もない。当分続くぞこりゃ。

8.夜明け
 わかりやすい歌詞だなぁめずらしく。「暗闇に背を向けて歩ける時が来る」悩みなんて尽きないし、背負うものなんて増える一方だしそれでも一筋の光を見出そう。その光が、そんなに細くても。

9.Good bye my steady
 毎回1曲入れている、宅録シリーズです。今回はたいちゃん(プレクトラム高田泰介)のおかげで思ったとおり、いやそれ以上に、すばらしい曲になりました。ギターっていい楽器だなとつくづく思います。ものすごく前向きな歌詞ですよ。

<総評>
今回、うたにしても曲にしても歌詞にしても、やっちゃいけないことを決めませんでした。いつもは、「あれやっちゃいけない、これやっちゃいけない。」と思い込んでて窮屈になっている部分を取っ払ってみました。そう、照れてたというか、かっこつけてた部分をやめたんです。素のはやしいとを出したかったのです。そう、生々しくしたかったのです。
逆に、「あれやりたい、これやりたい。」っていうところを大切にしました。…はやしいとは、こんな人です…
そんな当たり前のことを、伝えたかったんですよね。今年のはじめあたりからずっと思いつづけていた、「うただけで隅々まで責任のとれるいいうたうたいになりたい」ということに関しては、その現れのように、今作では楽器を弾いてません。おかげでうたうことに集中出来たんじゃないかと思います。
そんなわけで、やりたい放題だったわけです。それでもまだまだ照れやかっこつけを完全に取っ払うには先は長いですが、それも含めてこの作品は、2006の時点での、はやしいとです。

ディスコグラフィー

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