Ａ　ＷＩＳＨ　ＡＷＡＹ A WISH AWAY

１９９６年インディレーベルBioshereからリリースされたSun-Dancer（VSCD-227)は前衛的でありながら、ポップ、かつアグレッシヴなニューウェーヴの正統な後継者としてのマニュフェストとも言うべきアルバムであった。ＡＴＰの正式名称はALL TOMORROW PARTIESとしていた彼らの国内デビュー盤だ。
そもそもバンドのリーダーであるマグは、その音楽キャリアをニューヨークから歩み始めている。７０年代の終わりから８０年代前半を彼は、主として学業のために米国で過ごしたが、その間にブライアン・イーノのレーベルと契約していたヒューゴ・ラーゴに参加したり、Dancing Dazeを結成し、幾枚かのシングルをレコーディング、多くのセッションに参加した。
ボーカルを務めるタアタと知り合ったのは、米国滞在中、シカゴ大学院時代のことだ。マグの音楽に触れた彼女は、キーボード・プレイヤーとしてサポート、帰国後本格的な音楽活動を開始する。その第一歩として、オリジナルサウンド確立のためにレコーデｨング・スタジオ「ＢＡＺＯＯＫＡ ＳＴＵＤＩＯ」を立ち上げ、多くのトライアル的な作品を残し、冒頭での国内第一作"Sun-Dancer"につながった。女性問題そして、母性問題をテーマにした作品を集めた過激的なハイパーＰｏｐサウンドが当時話題になったが、メディアでの露出が増すにつけ、芸能マスコミには閉口してしまい活動を休止するに至ってしまった。\\\\r

２００５年、ＡＴＰの正式名称を"Adenosine Tri Phoshate"とし、５作目となる"Aroused Zen Monk"を音楽サイトmp3.com上で突如発表し、大きな転機をもたらした。ネット上で発表\\\\\\\\する曲がことごとくmp3.comでの売上チャート第２位を記録。ダウンロード数も記録的な数字にのぼっていることが話題となり、結果、海外では香港のトランス専門レーベルからリリースされたNew Psychedelic Dreamや、アニメ映画"Guilstein"のサウンドトラックなど彼らにも遅い春がやってきた。
本作品はリアルワールドに帰還する足がかりとしてＡＴＰ新作"A WISH AWAY"が完成。マキシ盤ながら２００７年ＡＴＰのサウンドを凝縮！サイケデリックであり、過激ながら、ポップ感覚はグンを抜くものがあり、彼らの創り出すオリジナルティーは世界的なレベルに達っしていることを証明するＣＤになった。スタジオ録音の他、ボートラとしてサンフランシスコでのライヴ・ヴァージョン2曲をドロップ！