バラッド・オブ・ア・サッド・カフェ Ballad Of A Sad Cafe

■アイルランド出身のクリス・ヘネシーは、74年にカナダ州のニューファンドランドに移住、以来その地で活躍するシンガー・ソングライターだ。アルバムはオリジナル中心ながら、10曲目「エヴリバディ・ノーズ・ザット」とシングル・カットされカナダでヒットを記録した11曲目「ハー・ファーザー・ディドゥント・ライク・ミー・エニウェイ」は、スコットランドのポップ・フォーク・グループ、ハンブルバムスのセカンド・アルバム（69年）からの選曲。前者はメンバーのジェリー・ラファティー、後者はビリー・コノリーのオリジナルだ。さらにラファティのファースト・ソロ（71年）から３曲目「メリー・スケフィントン」を取り上げていることからも分かるように、ハンブルバムス、特に"スコットランドのポール・マッカートニー"の異名をとったラファティの作風を思わせる、ジェントルでポップなメロディにフォーク＆トラッド風味のアコースティック感覚をブレンドしたサウンドが持ち味だ。「メリー・スケフィントン」（別ヴァージョン）とシングルＢ面「アイランド・レディ」の２曲がボーナス・トラック。