ストーリーズ [紙ジャケット仕様/完全生産限定盤] Stories
ボブ・ディランに続くニュー・フォークスの旗手として60年代にデビューしたデヴィッド・ブルーが、自分のパーソナリティをさらけ出すように、愛やストリート・ライフを歌って、70年代初頭のシンガー・ソングライターの時代に作り上げた歴史的名作。ライ・クーダー、ジャック・ニッチェ他参加。[1972年作品]
楽曲リスト
DISC1
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1. Looking For A Friend
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2. Sister Rose
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3. Another One Like Me
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4. House Of Changing Faces
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5. Marianne
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6. Fire In The Morning
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7. Come On John
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8. The Blues-All Night Long
■無二の親友でもあったボブ・ディランの影響を受けながら、1960年代のグリニッチ・ヴィレッジでフォーク・シンガーとして活動をはじめたデヴィッド・ブルー。デヴィッド・コーエンという本名を、彼の瞳の色になぞらえた“ブルー”に変えるように助言したのは、友人のエリック・アンダースン。当時のガールフレンドはジョニ・ミッチェルで、彼女のアルバム『ブルー』には、彼のことを描写したと思われる箇所がいくつも登場する(アルバム・タイトル曲はもちろんデヴィッド・ブルーに向けられた歌)。
■66年にエレクトラから『デヴィッド・ブルー』でアルバム・デビュー。ワーナー/リプリーズからのセカンド『ジーズ・23デイズ・イン・セプテンバー』(68年)、デヴィッド・コーエン名義のサード『ミー』(69年)を経て、ロスアンジェルスの新興レーベル、アサイラムに移籍してリリースした通算4枚目『ストーリーズ』。録音はロスアンゼルスのA&Mスタジオ。ライ・クーダーの渾身のスライド・ギターが実に効果的な[3]。ピート・ジョリーによるアコーディオンが入った[5]は、ライ・クーダーのテックス・メックス路線を思わせる美しいワルツ。ジャック・ニッチェによるストリングスが見事なまでに劇的な効果を生みだし、ニール・ヤングの「ア・マン・ニード・ア・メイド」(アルバム『ハーヴェスト』)を思い出させる[6]。ブルースを自分自身になぞらえ、救いを求めるような祈りにも似た歌を、リタ・クーリッジのバッキング・ヴォーカルが優しく支えていくラスト[8]。他に、クリス・エスリッジ(ベース)、ラス・カンケル(ドラムス)、ミルト・ホランド(パーカッション)など名プレイヤー達が参加。