ブレイズ・フォーリー　（生産限定紙ジャケット仕様） BLAZE FOLEY

■本名マイケル・デヴィッド・フラー。“ブレイズ・フォーリー”とは彼のステージ・ネーム。生まれは1949年12月18日、アーカンソー州マルバーン。70年代後期までに、オースティン（テキサス）のアウトロー・カントリー・ムーヴメントのなかに身を投じ、その当時書いた代表曲「イフ・アイ・クッド・オンリー・フライ」は、87年、ウィリー・ネルソンがマール・ハガードとのデュエットでカヴァー、ハガードもまた「過去15年で最高のカントリー・ソング」と絶賛した。残念ながら、89年2月1日、オースティン（テキサス）の友人宅のリビングで、喧嘩の仲裁に入って銃で撃たれて亡くなった（享年39）。以降、同ムーヴメントの流れのなかから登場したアーティスト、タウンズ・ヴァン・ザントやライル・ラヴェット、ジョン・プライアンらがこぞってブレイズの楽曲をカヴァー、あるいは自作のトリビュート曲を歌った。『カー・ホイールズ・オン・ア・グラヴェル・ロード』（98年）に収録されたルシンダ・ウィリアムスの「ドランクン・エンジェル」もブレイズに捧げられた曲。本盤は84年のファースト・アルバム。レコーディングはアラバマ州シェフィールドにあるブロードウェイ・サウンド・スタジオ（前身はあのクインヴィ・レコーディング・スタジオ）で、ブレイズ（Vo、G）を支えるバックには、先の『カー・ホイールズ・オン・ア・グラヴェル・ロード』などルシンダの一連のアルバムでサウンドの要となっていたガーフ・モーリックス（B）を筆頭に、アラバマ・ステイト・トゥルーパーズ~フェイム・ギャングのクレイトン・アイヴィ（Key）、マッスルショールズ・ホーンズなど。Ｒ＆Ｂやカントリーなど南部音楽のエッセンスを消化して、包容力のある歌とストーリーテリングの妙によって血肉化したオリジナル・ソングの数々をじっくり味わいたい。