ヴァレー・サンバ VALLEY SAMBA
- アーティスト
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リオ 3RIO 3
- レーベル
- ヴィヴィド・サウンド
- 商品区分
- CD
- 発売日
- 2004/11/03
- 品番
- VSCD9052
- 税込価格
- 2,750円
- ジャンル
- バーコード
楽曲リスト
DISC1
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1. RIO 3 BLUES
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2. E NADA MAIS
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3. VALLEY SAMBA
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4. SO POR AMOR
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5. WHAT IS THIS THING CALLED LOVE
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6. JOAO BELO
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7. THE LITTLE PIG BLUES
■第2期ボサ・トレスのメンバーのリズム・セクションを担っていた、ドラマーのホナルド・メスキータとベーシストのオターヴィオ・バイリーに、ピアニストのオズマール・ミリートが加わって結成されたリオ・トレスは、後に誕生する第1期ボサ・リオのいわば母体ともなったスーパー・グループ。このトリオが残した作品はこれまで存在しないとされてきたが、今回、彼らが当時ブラジルに一時帰国した際に、リハーサルの延長として行った幻のジャム・セッションが、晴れて未発表音源として陽の目を見ることになった!\
■ジャズ・ボサ界きってのリズム・マスターとメロディー・メイカーとしての天分に恵まれたミリートがフック・アップして生まれたサウンドには、洗練されたニュアンスとパーカッシヴな要素が絶妙のバランスを保ちながら同居している。そして第1期ボサ・トレスが有していた黒いスウィング感を継承しているかのような幻想を抱かせる「Rio 3 Blues」、リリカルでカラフルなミリートのピアノとスキャットに彩られた「E Nada Mais」、「Joao Belo」、アタックの効いたリズムをより前面に押し出したタイトル・トラックや「So Por Amour」といったナンバーからは、硬軟をたくみに織り交ぜたリオ・トレスの卓越した音使いを体感できることだろう。
■リオ・トレスは第2期ボサ・トレス空中分解後と第1期ボサ・リオ結成前のごく短期間を存命したバンドで、これまでブラジルの音楽史の1ページからその存在が抜け落ちてしまっていたのも、考えれば無理のないところ。しかもアメリカのラス・ヴェガス巡業を目的としてメンバーが結集した感も否めないだけに、当人たちのアーティストとしての同グループといった認識はかなり希薄だったようである。『Valley Samba』のリリースには、アンリリーストのマテリアルが世に初めて姿を見せるということ以外にも、こうしたいわば歴史のエア・ポケットを明らかにするという側面が備わっており、そういった意味では本作を数奇な運命を辿った1枚として位置づけるのにも異論の余地はあるまい。
■その希少性(幻の音源)と作品としてのクォリティの高さゆえに、王道ボサノヴァ・ファンからクラブ・ミュージックとしてブラジル音楽を捉えるDJ予備軍にまで対応は可能\\\。しかもブラジリアン・ソフト・ロックの人気アーティスト、オズマール・ミリートも参加しているだけに、カフェに出入りする若者やスキャット好きな向きにもアピールできる、幅広い層に支持されること間違いなし!\
■解説:北浦知司(MUSIC CONCEPTION)