イザベル・オーブレ ISABELLE AUBRET

■優れたシャンソン歌手として数多くの作品を残しているイザベル・オーヴレ。本盤は、彼女が1971年に発表したフレンチ・ブラジリアンの大傑作！　セルジュ・ゲーンズブールの黄金期を支えたアラン・ゴラゲールがアレンジを担当しているこのアルバムで、オーブレはエドゥ・ロボやアントニオ・カルロス・ジョビン、ジョルジ・ベン、ルイス・ボンファのペンによる定番ブラジリアン・ナンバーの数々をフランス語でキュートにカヴァー！\

■効果的に配置されたパーカッションと上質のピアノがスキャットに一層の彩りを添える「Casa Forte」、アンニュイな編曲が光る「Adieu Tritessa (Felicidade)」、リズミカルに響くピアノと舌っ足らずのヴォーカル・ワークが絶品の「La Ville Est La (Mas Que Nada)」、ムード満点のフレンチ歌謡ヴァージョンに仕上がっている「黒いオルフェ」、エリス・レジーナが好んで取り上げたことでも知られる「Pour Nous (Arrastao)」などを収めたなんとも贅沢な一品!!

■リールの貧しい家庭で生まれ育ったオーブレは、24歳のときに「Un Premier Amour」を歌って、ユーロヴィジョン・コンテストに優勝し、成功への階段を駆け登っていたのも束の間、突然の悲劇が襲いかかる。自動車事故で瀕死の重傷を負ったオーブレは数年にわたって計14回の手術を受け、その後も長期に及ぶリハビリを余儀なくされた。にもかかわらず不死鳥のごとくよみがえり、カムバックした彼女がほどなくして録音したLPが本作『La Chanson D'orphee』。