ホェン・デスティニィ・コールズ When Destiny Calls
- アーティスト
-
ビリー・ゴールトNULL
- レーベル
- ヴィヴィド・サウンド
- 商品区分
- CD
- 発売日
- 2009/10/14
- 品番
- VSCD9361
- 税込価格
- 2,860円
- シリーズ
- Production Dessinee
- ジャンル
- バーコード
デンマークはコペンハーゲンを拠点に、現在も精力的に活動を続ける名門ジャズレーベル“Steeple Chase” 。活動開始当初は、ヨーロッパで活動を続ける黒人ジャズマン達に焦点を当てていた同レーベルが、ニューヨークの現在進行形のジャズシーンにスポットを当て始めた矢先に見いだしたピアニスト、ビリー・ゴールトの1974年のソロデビュー作にして、全曲彼のオリジナル曲のみで構成された、スピリチュアル?モードジャズの傑作が本作『ホェン・デスティニィ・コールズ』です。ジョン・コルトレーン、マッコイ・タイナーからの影響も色濃いモードジャズを軸に、自信のバックグラウンドでもあるブラック・ミュージックを色濃く反映させた奥行きを感じさせる作風ながら、特に注目したいのはそのメロディラインの独特の温かさ、繊細で柔らかいピアノのタッチで聴かせる音色でしょう。中でも象徴的なのはラストを飾る大名曲「ナッシング・バット・ア・マン」。その歌詞こそブラック・ムスリムの思想を反映した重厚な内容ですが、心温まるようなメロディと感動的な曲調は、誰の耳にもすんなりととけ込むような優しさに満ちあふれています。同じくエレン・デレストンとジョー・リー・ウィルソンがヴォーカルをとるボサジャズのタイトル曲「ホェン・デスティニィ・コールズ」も同様のテイストの名曲で、本作のハイライトとの一つとなっています。他にもジョン・コルトレーンに捧げた「モード・フォー・トレーン」、ソフトなミュート・トランペットとピアノの絡みも美しいバラッドの「ポートレイト・オブ・ジョアナー」、リリカルなメロディと程よい熱さを感じさせる無伴奏ピアノソロの「アイシャ」、彼の精神背景を見事に表現したオープニング曲「THE TIME OF THIS WORLD IS AT HAND」など、全曲が素晴らしい出来映え。二管編成もバランス良くマッチしており、ビリーの描く美しいメロディに絶妙のアクセントを与えています。
ジョー・リー・ウィルソンや、当時ビリーが参加していたコズミック・ブラザーフッドの面子が参加している事からも、スピリチュアル・ジャズとして語られる事が多い本作ですが、否応なく際立つ美しいメロディラインや、心温まるフィーリングは、より幅広いリスナー層にアピールするハズです。いつまでも何度でも聴ける傑作、すんなりとメロディに浸る事の出来る名作… 本作『ホェン・デスティニィ・コールズ』は、そうアナウンスされるべき隠れた名作なのです。
※ライセンス契約の都合で、限定盤となる可能性がございますので、予めご了承下さい。