ミー・アンド・マイ・ピアノ ME AND MY PIANO
- アーティスト
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ハンネ・ヴァトネHanne Vatnoey
- レーベル
- ヴィヴィド・サウンド
- 商品区分
- CD
- 発売日
- 2010/09/29
- 品番
- VSCD9374
- 税込価格
- 2,530円
- シリーズ
- Production Dessinee
- ジャンル
- バーコード
楽曲リスト
DISC1
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1. Captains little miss
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2. Hasta la vista
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3. Hello
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4. Silence is the key
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5. The green door
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6. Take me to Tokyo
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7. When the music keeps playin
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8. Boo Boo
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9. Running guy
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10. In my head
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11. Me and my piano
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12. Oh la la(Bonus track)
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13. Invisible man(Bonus track)
神戸・プロダクション・デシネが、大好評を頂いたスウィッシーに続き、自信を持って送り出す新人女性アーティストがとにかくスゴい。大人気の”キングス・オブ・コンビニエンス”や”ソンドレ・ラルケ”、エレクトロデュオ”ロイクソップ”、さらには来日公演も大好評だった”ザ・ロイヤリティーズ”、その紅一点”マリ・ペルセン”などを生み出し、その芳醇な音楽シーンが注目を集める、現在の北欧ポップシーンの中心都市、ノルウェーはベルゲン在住の女性ピアニスト/SSW、ハンネ・ヴァトネのデビュー作が本作『ミー・アンド・マイ・ピアノ』。彼女のサウンドをより輝かせているのは、ソンドレ・ラルケ等の作品でも知られる、プロデューサーのKato Adland *です!
タイトル『ミー・アンド・マイ・ピアノ』からも分かる通り、自身が奏でる小気味良いピアノを軸に聴かせるジャジーなポップスなんですが、そのカラフルな七色のメロディセンスがまずスゴい。さらには、ジャズ、ロックにクラシック、フラメンコ、レゲエ、エレクトロ、ミュージカルまでを取り込み、ややヒネくれているハズなのに、さらりと聴かせてしまうアレンジのセンスがスゴい。そして何より、その天性のスウィートヴォイス、程よくハスキーな歌声が素晴らしいのです。
彼女の歌唱力が際立つアコースティック・ポップ「ハロー」から始まる本作はとにかくカラフル!高らかに鳴り響くピアノ、硬質な打ち込みに乗せ、高揚感溢れる「キャプテンズ・リトル・ミス」からしてセンスの塊のような名曲で、フラメンコのリズムに乗せたグルーヴィーなジャジーポップ「ハスタ・ラ・ヴィスタ」を聴けば、彼女の才能がホンモノだと簡単に分かっちゃいます。ピアノの弾き語り「ザ・グリーン・ドア」など、普通にスゴい才能だと思うんですが、何と言っても興味深いのは、弾けたヒネくれジャジーポップな「テイク・ミー・トゥ・トーキョー」、「ブー・ブー」、「ランニング・ガイ」辺りの突き抜けた楽曲達。小難しい転調を軽々と決めつつ、ポップな“ハンネ節”みたいなモノをサラリと聴かせてくれます。こんなの有り得ない(笑)。ラストは、再びピアノの弾き語りで聴かせる美しい名曲「ミー・アンド・マイ・ピアノ」。一体、この子の頭の中はどうなってるんだろう?と思わせてくれるほどに、聴けば聴くほどにクセになる名盤です。
プロダクション・デシネがご紹介して来た才能達、例えばスウィッシーの歌声、ブレント・キャッシュのスケール感、パス/カルのヒネくれポップ感、そして、ジャズの諸作に感じ取れるような美しさ。ハンネ・ヴァトネの音楽は、そんなエレメンツが全部入ってるような、そしてその上で、“ハンネ節”とでも言うべき唯一無二の世界感も持ってると言う感じ。そんな訳で残念ながら、ハンネ・ヴァトネの音楽を一つのジャンルで括るのは難しいです…。敢えて言うなら『グッド・ミュージック』、それだけです。注目に値する、素晴らしい才能だと言うことは断言出来ます!
* Kato Adland …Sondre Lercheのアルバム” Heartbeat Radio”のプロデューサーを勤めるなど、現在のノルウェーの音楽シーンをひっぱる最重要人物の一人。また、自身のユニット“Major Seven and Minors”でも活躍中。