オン・タイム！ ON TIME!

南アフリカはケープタウン出身の6人組グループ、パシフィック・エクスプレスが1978年に南アフリカで吹き込んだ通算2枚目の大傑作『オン・タイム！』。“南アフリカのアース・ウィンド・アンド・ファイア”の異名をとる彼等のサウンドは、ツアー周りで鍛え上げられたしなやかでファンキーな演奏と、抜群の作曲能力に支えられた極上のモノですが、ファンクネスとメロウさが違和感無く同居するセンスの良さがとにかく別格のスーパーグループです。たくましいリズムセクションと、ホーンや弦をFt.したソウルフルなサウンドが彼等の持ち味ですが、適度なしなやかさと、ロックのフィーリング、程よいエレガンスも南アフリカならでは。

何と言ってもプロダクション・デシネ初のコンピ盤『musique dessinee 01』にも収録の、ガッツ溢れる極上ダンサー「01. We Got A Good Thing Going On」が最高のオープニングナンバーです。フロアも思いっきり熱く盛り上がりますが、爽快なブルーアイドソウル~AORの「03. Angel Of Love」、重厚なファンクの「05. Saturday Night」、ホーンがよく歌う、女性Vo.をFt.した「08. Reaching Out For Your Love」、スロウの込み上げナンバー「02. I hear music」、「06. Give A Little Love」、ひたすら熱く高揚するサビが最高な「09. Say The Last Goodbye」など、全編ヴァラエティ豊かで、やたらとクオリティの高い好曲満載です。

以前、サバービア誌などでも紹介されていた作品ですが、本作は南アフリカ盤とフランス盤のみが当時リリースされており、そのオリジナルのアナログ盤はかなりのレア盤として知られています。そしてその内容も絶品と来れば、言う事はありません。待望の1枚が、遂に正規復刻です！