サーズデイ・ナイト THURSDAY NIGHT

父親もまた偉大なサックス奏者として良く知られるドイツのピアニスト/作編曲家、マックス・グレガー・ジュニアが、1980年に秘かにドイツのライブラリーレーベル(プロユースのBGMを専門に制作するレーベル。通常それらの作品の一般販売は行われない)に残した幻の傑作を、神戸・プロダクション・デシネが発掘＆正規再発。基本的なサウンドは、自身の華麗なピアノを軸にしたインストのジャズ/フュージョン/ディスコ的な物で、タイトなビートワークと、舞い上がるようなストリングスも印象的。どこか心躍るような曲調の「01. Snowflowers」、仄かに漂う哀愁のフィーリングが美しい「04. Place on the moon」、柔らかなブラジリアンテイストが心地良い「08. Flight to Rio」、ウットリする旋律のタイトル曲「09. Thursday night」、アーバン＆メロウな「11. Dancing」など、華麗で上品なピアノ、優雅でしなやかな演奏も非常に楽しめる極上のラウンジグルーヴ/メロウジャズ集です。が、何と言っても奇跡的なのが、自身のペンによる魅惑の大名曲「03. Sister Jane」です。こちらは本作にもベース奏者として参加しているMilan Pilarと1970年代に結成したジャズバンド、キャッチ・アップ・ツー (Catch Up II)の1976年のアルバム『バース・オブ・ザ・セカンド・ライフ (Birth Of The Second Life)』(VSCD-9413)でも演奏している美メロのジャズダンサー/キラーチューンの再演/セルフカヴァーですが、ここでのVer.は、よりそのメロディの美しさ、高揚感、感動が際立つ美麗な仕上がりで、聴くもの全てを感動の渦に巻き込むミラクルな仕上がりです。たったのワンコーラス聴いただけでも、その素晴らしさが伝わることでしょう。

神戸・プロダクション・デシネがこの春/夏で最も自信を持って復刻するスペシャルな作品です。今まで一般的には全く知られる機会の無かった逸品が、その感動が、遂に銀盤化です。是非とも定番としてお取り扱いご検討下さい。

Max Greger Jun. (マックス・グレガー・ジュニア)：
1951年生まれのドイツのピアニスト/作編曲家。5歳の時からピアノを学び始め、学生の頃からは、自身の父親であり高名なサックス奏者としても知られるマックス・グレガーのビッグバンドなどでプロ活動を始める。1970年代の中頃にはチェコ出身のベース奏者Milan Pilar、スイスのドラム奏者Charly Antoliniなどとジャズロック/フュージョンバンド、キャッチ・アップ (Catch Up)を結成し幅広い活動を行う。また、良質のイージーリスニング系のアルバムも多数残している。