エピソード:別れ EPISODE
- アーティスト
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プディトリウムPUDDITORIUM
- レーベル
- ヴィヴィド・サウンド
- 商品区分
- CD
- 発売日
- 2013/08/28
- 品番
- VSCD9450
- 税込価格
- 2,200円
- シリーズ
- Production Dessinee
- ジャンル
- サブジャンル
- ボサノヴァ/メロウグルーヴ/K-POP
- バーコード
楽曲リスト
DISC1
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1. After 11:59 pm
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2. Viajante (Feat. Fabio Cadore) [Traveler]
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3. [We get as Warm as The Cold Wind Blows]
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4. Sans rancune ( French ver.) (Feat. Alexis Juliard, Violette De Bartillat) [No bitterness]
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5. This is love (Feat. Marlon Saunders)
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6. Pra fazer uma cancao (Feat. Fabio Cadore) [To make a song]
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7. Sunset dance (Feat. Cafe)
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8. As voltas com o frio (Feat. Fabio Cadore) [Walk around in the cold]
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9. Entre os passos do amor (Feat. Fabio Cadore) [Between the steps of love]
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10. Drown (Feat. Cafe)
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11. (Feat. ) [Long Rainy Winter]
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12. (再会)
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13. [Nothing in the Remembrance] (Bonus track)
ジャズ・バンド、プディングを率いて人気を博した韓国の男性アーティスト、キム・ジョンボムのソロユニット、プディトリウムの2009年のデビュー作『エピソード:別れ』。プディング名義でも2枚の快作を残し、韓国映画の音楽も手掛けている キム氏ですが、幼い頃から学んだクラシックの素養をベースに、バークリー音大への短期留学を経て、ニューヨーク大学で本格的にジャズを学んだ後にスタートしたのが、ソロユニット“プディトリウム”です。ジャズをベースにしつつも、ニューヨーク、LAや、サンパウロで録音された本作から漂うのは、ブラジル音楽やフレンチポップなどの上質なエッセンス。自ら描く映像美豊かなサウンドと華麗なアレンジ、ニューヨーク大学時代の盟友達に支えられたサウンドのクオリティも然ることながら、楽曲によってFt.されるヴォーカリスト達の存在感も際立つ、文句無しの1枚です。
穏やかな海岸の風景が思い浮かぶような優雅なインストのボサノヴァ「01. After 11:59 pm」から素晴らしいですが、ブラジルの男性シンガーFabio CadoreをFt.し、ポルトガル語で聴かせる極上ブラジリアン・メロウグルーヴの名曲「02. Viajante」がいきなりのハイライトで度肝を抜かれます。しなやかなリズムに乗せた美しいメロディ、程よくソウルフルに高揚するヴォーカルが導くメランコリックな旅路は、素晴らしく感動的。もう、この1曲だけでも本作が名作だと言い切りたくなるようなクオリティです。同じくFabioをFt.して聴かせるメロウなボサノヴァの「06. Pra fazer uma cancao」、「08. As voltas com o frio」、「09. Entre os passos do amor」の3曲は、いずれも驚くべきクオリティなのに加え、米国の黒人シンガーMarlon SaundersをFt.した英詞のボサソウル~ボサグルーヴとでも言うべき「05. This is love」、さらにはハングルで歌われるボサノヴァ「03. 」(ヴォーカルはキム・ジョンボム氏)や、まるでセルジュ・ゲンスブールを意識したかのようなフレンチポップ「04. Sans rancune」など、軽々と国境や音楽のスタイルと言う垣根を飛び越え、 “プディトリウム”のサウンドを鳴らしてしまっています。さらにさらに、本作のもう一つのハイライトと言うべきスケールの大きなインストのボサノヴァ「10. Drown」に至っては、聴く度に深く、新鮮な感動に包まれるようなナンバーで、もはや言葉を失うような異次元の1曲。ただただ、素晴らしいです。
韓国のアーティストが、世界各地のシンガー達をFtして聴かせるジャズ、ブラジル音楽と言えば非常にイメージが浮かびにくいかも知れませんが、たったの一聴で、そのような推測が無意味であると思い知らされる事でしょう。もし、日本で例えるなら冨田ラボのようなスタンスに近いかも知れません(と言っても、本作では、キム・ジョンボム氏の歌声も聴くことができますので...)が、国境を超越している時点で、この例えは誤りでしょう。とにかく、出会わなければきっとヒドく後悔していたであろうと思わせてくれるようなこの作品、広めずにはいられないのです。とにかく、素晴らしい作品です。
プディトリウム (Pudditorium):
韓国の作編曲家/ピアニスト、 キム・ジョンボムのソロユニット。 ジャズ・バンド、プディングを率いた彼が、バークリー音大への短期留学を経て、ニューヨーク