彩　イロトリドリ

■永山恵理…幼少の頃からピアノを弾き始め、5歳のときにはすでに作曲を始めていたというシンガー・ソングライター。学生時代はクラシック・ピアノを学び、その鍵盤技術に磨きをかける。以降、ピアノ演奏の仕事をするかたわら、みずから歌うことへの欲求が芽生え、ピアノ弾き語りのスタイルでライヴ活動を行うようになる。\r

■レコーディング、アートワーク撮影ともに沖縄で行われた、彼女にとって初のアルバムとなる本作は、“PianoVocal”という彼女のスタイルが存分に発揮された作品に仕上がっている。囁くようなピアノ・インスト「プロローグ」で幕を開け、ふくよかな独唱と力強く鍵盤がうねる「麗わら」、ニヒリスティックに吐き捨てる「素面」、スウィンギンな「Swing Sweet Fantasy」と、息を吸い、吐くように鍵盤を叩き歌うそのスタイルはあまりに独創的で自由な躍動感に満ちている。ジャズやクラシックを吸収したピアノ、あらゆる感情を内包した情念溢れるヴォーカル、その表情豊かなふたつのエレメントによって構\\成される“PianoVocal”を、とことん味わうことのできる逸品だ。