ヒッチハイキング・トゥ・トゥーソン・アリゾナ、リー・ファーズ・スタジオ、トゥーソ Hitchhiking To Tucson - Furr‘s Studio Tucson Arizona 1975

アーティスト
トム・ウェイツ
Tom Waits
レーベル
ヴィヴィド・サウンド
商品区分
2CD
発売日
2023/05/17
品番
VSCD4584/5
税込価格
3,410円
ジャンル
バーコード
4540399322308
※ 先頭3桁が「200」の場合は非JANコード(転用不可)
楽器をボロンボロン鳴らしながらのポエトリー・リーディングから歌になだれ込んでいくという初期のトム・ウェイツの集大成と言える名ライヴ音源

楽曲リスト

DISC1

  • 1. Intro by Dave Gordon
  • 2. Diamonds on My Windshield
  • 3. Rosie
  • 4. New Coat of Paint
  • 5. Tom Gets Hustled at 9 Ball
  • 6. Better Off Without a Wife
  • 7. Truckdriver's Wife - Semi Suite
  • 8. Travelling Salesman - On a Foggy Night
  • 9. Formula 44 vs. Nyquil - (Looking for) The Heart of Satruday Night
  • 10. Nighthawk Postcards (From Easy Street)
  • 11. Fumblin' with the Blues

DISC2

  • 1. Motel 6 Magic Fingers - San Diego Serenade
  • 2. Bus Culture - The Ghost of Saturday Night
  • 3. Ice Cream Man
  • 4. Drunk on the Moon
  • 5. Big Joe and Phantom 309
  • 6. Ol' 55
  • 7. Nobody
  • 8. Depot, Depot
  • 9. Please Call Me, Baby
  • 10. Commercial, Thank-You's & Outro

1974年と75年は、トム・ウェイツにとって最もたくさんのライヴをこなした年だ。74年によりジャジーな作風を目指してプロデューサーにボーンズ・ハウを起用し、75年の3rdアルバム『Nighthawks at the Diner(娼婦たちの晩餐)』は、LAのレコード・プラント・スタジオに観客を入れてライヴ・レコーディングされた。この時期のトムのライヴは、楽器をボロンボロン鳴らしながらのポエトリー・リーディングから歌になだれ込んでいくというスタイルで、『娼婦たちの晩餐』は新曲をそのスタイルで作品化したものだった。
 アリゾナ州ツーソンのLee Furr's Studioで録音されたラジオ用のスタジオ・ライヴと思われるこの音源は、そういったこの当時のライヴをそのままパッケージしたといえるもので、1つ1つの曲が云々というよりも、全体で1つの世界観を作り出しているのが素晴らしい。ピアノの音が鳴った瞬間、その場の空気を支配して、どこかの夜の風景を言葉と音楽で再現したかのように、実にアーティスティックなムードを作り出している。1975年の3月の時点ではまだダミ声にはなっていないものの、その予兆ともいえる唸るような歌い方も随所に聴かれる。そして、この年の7月の終わりに行われた『娼婦たちの晩餐』の録音が終わると、例のダミ声で唸りまくるスタイルへと変わっていく。トム・ウェイツが伝説的な来日公演を行ったのは、初来日となった1977年と1978年の2回のみだが、来日時には既に声が変わっていたこともあって、残念ながら、日本人で初期のトムのライヴ演奏を見た人は少ないはずだ。だからこそ、こういったライヴ音源はありがたい。日本人が夢見るトムの姿がここにある。

ディスコグラフィー