アラマキバンド　チェンジズ　ワン ARAMAKI BAND CHANGES ONE

荒巻　茂生 Shigeo Aramaki (b)
山田　穣 Joh Yamada (as)　1〜5
井上　博之 Hiroshi Inoue (ts,ss,per.) 1,2,3
竹内　直 Nao Takeuchi (ts,b-cl,fl) 1〜5
原　大力 Dairiki Hara (ds) 2,4
本田　珠也 Tamaya Honda (ds) 1,3,5
澤　和幸 Kazuyuki Sawa (g,per) 1,3,5
大口　純一郎 Junichiro Ohkuchi (p) 5
石井　彰 Akira Ishii (p) 1,3
今泉　正明 Masaaki Imaizumi (kb) 1,3,5

心あるジャズファンなら、「Changes」という言葉からチャールス・ミンガスのアンチーブでのライヴアルバム『Changes 1』『Changes 2』を思いおこすだろう。ましてリーダーはベーシスト、荒巻茂生である。９０年代の大西順子トリオでの爆発的な演奏を思い出すファンも多い。そんな荒巻が２０世紀の最後の年に発表した本作には、2000年以降の日本ジャズの様々な側面から、似非シーンから離脱を強いられたメンバーが含まれている。荒巻と共に海外に乗り込んだ大西もごたぶんに漏れない。しかし、ここでの演奏を聴けば、日本ジャズがかつて70年代世界で一番進んでいた時代の有りようをいまだに維持した「侍」達がいることに気がつくだろう。重く響き、その「声」と共に搾り出すように発せられるベースの音には、60〜70年代にミンガスが維持し続けた「怒り」が生きている。