アラマキバンド フュー チェンジズ ツー ARAMAKI BAND Phew CHANGES TWO
楽曲リスト
DISC1
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1. CALLED GAME
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2. PHEW
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3. BLUES FOR BARRON
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4. ALCHEMIST
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5. MEMORY
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6. KISHU
1.コールド・ゲーム ハード・バップの精神を現代に継承するような曲。快速調のリフがカッコいいテーマから、山田穣のアルト・サックスが溢れ出るように歌いまくり有無をいわさずぐいぐい引きこむ。続く吉田桂一のピアノがこれまた嬉しくなるようなフレーズを連発し、リフに戻ってから、最後を本田珠也のドラムで決めている。
2.フュ− グルーヴィ−なミディアム・バウンスのタイトル曲。吉田桂一がブルージーな気分の良く出た得意のスタイルでノリまくる。何十年もジャズを聴いているが、こういうピアノ・ソロは思わず頬がゆるんでニヤリとさせられる。竹内直のベース・クラリネットのソロは期待通りの鋭い感覚と温かい心が伝わってくる。テーマに戻って、荒巻茂生のベース・ソロにドラムがからんで倍テンポになり山田穣のアルト・サックスがクライマックスをつくり結ぶ。
3.ブルース・フォー・バロン 荒巻茂生のベース・ソロによるイントロから、竹内がメロディーをとり、そのままユニークなベース・クラリネットのソロに入る。荒巻の豪快かつ強力にスイングするブルースのソロが聴かせどころをつくるが、山田の新感覚のブルース・ソロをもりたてる地を這うようなバッキングがまた見事だ。
4.アルケミスト 大変に凝ったつくりの作編曲で、錬金術師という命名がピタリ。山田穣と竹内直の2管の絡み合いがスリリングだが、バックでリードする荒巻のベースと本田珠也のフレキシブルなドラムが光る。
5.メモリー 吉田桂一をフィーチャーしたトリオによる小品。恐らく荒巻が曲作りのためにピアノに向かっている時にふと浮かんだメロディーに子供の頃の想い出をふくらませて童謡を意識し、同時にオスカー・ピーターソンの「自由への賛歌」のコード進行をも意識して書いたものと思われる。吉田が格調高くジャズ・フィーリングを導入する。
6.紀州 荒巻の生まれた三重県南牟婁郡鵜殿村は南紀州のすぐ隣だ。この曲のみ江藤良人が加わり2ドラムスでの演奏。2管によるテーマが荘重に奏される。ピアノが変奏してアドリブを次第に盛りあげる。竹内のテナー・サックスが斬新で意欲的なソロで緊張感を高める。このテナーは圧巻だ。2ドラムによるデュオ演奏がクライマックスを作り、2菅のテーマが浮びあがる。エンディングも2ドラムのかけ合いから「ヤァ」の掛け声で終る。
SHIGEO ARAMAKI 荒巻 茂生 BASS/TAMAYA HONDA 本田 珠也 DRUMS/NAO TAKEUCHI 竹内 直 B-CLARINET , TENOR SAX/JOH YAMADA 山田 穣 ALTO SAX/KEIICHI YOSHIDA 吉田 桂一 PIANO/YOSHIHITO ETO 江藤 良人 DRUMS (6)