そっか。
- アーティスト
-
カサ・スリム・トリオNULL
- レーベル
- BSMF RECORDS
- 商品区分
- CD
- 発売日
- 2010/10/10
- 品番
- KST0001
- 税込価格
- 2,095円
- ジャンル
- バーコード
歌屋ブーティ、ソロと2枚のアルバムをリリースし、関西フォーク&ブルース・シーンで着々と活躍し続けてきたカサ・スリムのアコースティックギター、バイオリン、ウッドベースというトリオ編成による最新アルバム。その高田ワタルを彷彿とさせる力の抜けた、それでいて力強いブルースを本作でも存分に聴かせる。一度はまったら抜けられらい、まさにカサ・スリム・ワールドによーこそ。
カサ・スリムは、ほとんどロクデナシである。助平で阿呆で酒好きで、そのくせあまり酒が強くないものだから酔い潰れてすぐに何処でも寝てしまう、しようのない男なのだ。しかしこやつ、実は唄わせたらかなり凄い。ギターを爪弾きながらつぶやくように歌い出せば、刹那にカサ・スリムワールドが拡がる。「渋いギターをポロンと鳴らせば、夜の街がブルーズする」(ぶらぶらり・あたしの彼はブルーズマンより)。面白くも悲しいちょっと情けない楽曲たちが、特有の脱力感を伴ってステージを濃密に支配する。この男の半径30m周辺がまさにブルーズするのだ。本作では、新たな試みのワルツ調の曲から、「スローテンポ」「寺田町」など、お馴染みのナンバーのリアレンジも収録されている。いい調子で聴き入っていると、突然、「お前のスッポンポンが好きやー」(スッピンのこころより)と絶叫される。やっぱり我が愛すべきカサ・スリムは、ロクデナシなのである。