2 DAYS IN APRIL

フレッド・アンダーソンとキッド・ジョーダンという２本のテナーサックスを、ウィリアム・パーカーとハミッド・ドレイクというブラック・フリーきってのセクションが押し出す。音楽の中心となっているのは既に70歳となっていたフレッド・アンダーソンで、バップ・フレーズを軸に高速でフレーズを溢れさせ、音の中にダイブしていく。アート・アンサンブル・オブ・シカゴなどを軸に結成されたＡＡＣＭの創設メンバーでもあったフレッド・アンダーソンだが、既に伝説に埋もれかけていた彼はこの録音を切っ掛けに一気に注目を集め、2010年の死までの１１年を一気に駆け抜けた。また、アンダーソンとは対照的にフリークトーンを連発するキッド・ジョーダンが音楽を右に左に揺さぶりかけ、音は切れることなく空間を駆け抜けていく。発表されるとともに、英WIRE誌のレコード・オブ・ジ・イヤー2000（ジャズ部門）をはじめ、CADENCE、MAGNETなど、フリージャズを扱う世界のジャズ誌で高く評価され、フリージャズ史上における重要なメルクマールとなった。1999年4月1?2日、マサチューセッツにおけるライブ録音。