ロコモーション LOCOMOTION

セルジオ･ヴェスキといえば、イタリア名門レーベル、Redのオーナー&プロデューサーとして、ジャズ･ファンの間では広く知られています。そのヴェスキ氏が今回Sound Hillsの為にプロデュースした最新録音盤が届きました。「今回、10年ぶりにこの2人の録音を行うにあたり、多くのジャズ･ファンの間で知られているBlue Noteの名曲を取り上げることを思いつきました。ミュージシャンにこのアイディアを伝えたところ、彼らもすっかり乗り気になり、選びに選び抜いた結果がこのアルバムの収録曲です。ただ収録曲が全部ヒット･メドレーだとそれはそれで楽しいが、1枚の作品としての変化に乏しく、単調になることも考えられます。そこでよきスパイスとなるべくアンブロゼッティのオリジナル2曲と、ボッザのオリジナル1曲を加えました」とヴェスキ氏は語っています。本作に提供されたアンブロゼッティのオリジナル曲（8）は、ある女性に捧げた今回初録音曲。マッコイ･タイナーを思わせる躍動感、垂直的なグルーヴを表現したハード･バップの美学を伝える好演は、欧州最強クインテットによる自信作です。解説:後藤誠