So-Cal Connection <Ver. 13> The Immediate Family Japan Tour 2019 Vol. 3
5月14日(火)
今日は東京への移動日。ロビーコールは11:30なので、朝食前に軽く泳ぎました。流石に2度目のショーの後は目覚まし無では起きられませんでした。バンドの朝食には参加せずに、ホテルの近くのスターバックスで1人ブレックファーストにしました。荷物は寝る前に殆んどパッキングを済ませていたので、梅田の朝の様子を窓から眺める以外に何もやること無し。これって最高のひと時です。インシデンタルの清算も少し有ったので、11時にロビーに降りると、しっかりとLeeとRussは清算を既に済ませて荷物と一緒に立っていました。この日は、サインを求めにやって来たファンは2組のみでした。
予定よりも5分早くホテルを出発。ここまではとても長く感じられていたのですが、皆、もうツアーの終わりが近づいたことが悲しくて、空港へのバスの中は殆んど喋らずでした。
このセグメントはJALでしたので、チェックインの時に楽器用のケースが使われましたが、1個分足らず、K. Yairi1本はバブルラップ(プチプチ?)でミイラの様に巻くことになりました。それでも嬉しいことですよね!何時も楽器をフライトにチェックインする時には、心でサヨナラを言わなくてはなりませんのでね!
皆、名古屋と大阪で買い物はし尽くしているので、直ぐにセキュリティーチェックを終えて出発ゲート前のロビーへ行きました。1つのベンチに皆のキャリーオン・バッグを纏めて置いて、私がその番をすることにしました。皆夫々にキヨスクやトイレに散りました。私は、束の間の静けさを楽しみながらボーっとしていると、目の前にキリン一番搾りの350ml缶とミックスサンドイッチのパックが出現。Russが買って来てくれたのでした。早速Russと乾杯し、サンドイッチを楽しみました。冷たいビールが美味しかった!
東京へのフライトは、成田から名古屋へのフライト同様に通路を挟んで3列に6人が座りました。私はフライトが羽田の滑走路にタッチダウンした衝撃を受けるまでは爆睡でした。確認はしていませんが、恐らく他の全員も同じだったと思います。
羽田のバッゲージ・クレームで荷物を待っている間に、到着ロビーを見ると、そこにはBillboard Live Tokyoの門倉さんの笑顔が在りました。私のみならず、全員がホームタウンに帰って来たような安心感に包まれたこと間違いなしです。
大阪からのフライトの途中で雨雲を追い越して来たようで、東京の空模様も今にも降り出しそうな感じでした。今回のツアーで初めての雨になるのでしょうか?
都内に入り、ここもお馴染みのグランドプリンスホテル・ニュー高輪へ到着。手渡された部屋割り表に私の部屋が無いことに、皆「あれっ?」て顔。Waddyが「そうか!カズは泊まらないんだよね!」と悲しそうにハグしてきました。「みんな今晩からはお父さん無しでお泊りなんですよ!大丈夫かな?」と私の心の声でした。
この夜は、弊社VIVID Soundの主催するディナーなので、その為の18:45のロビーコールを確認して解散。もう16時を回っていましたので、私は急いでタクシーに飛び乗り自宅に戻りました。慌ただしくシャワーを浴びて、簡単にスーツケースを空け、洗濯を始めると、既にホテルに戻らなくてはいけない時間でした。翌日のタワーレコードで使う機材と10ヶ月も我が家のゲストだったWaddy用のK. Yairiギターを持ち、再びタクシーでホテルへ戻りました。Waddyがタワレコ用の曲を練習したいと言うので、ロビーコールよりも1時間早くギターを届けてあげたのでした。
ロビーコールの6時45分になっても、珍しくギターリスト3人が降りて来ません!まあ、弊社の食事会なので問題無いのですが、恐らく練習に夢中になっていてコールタイムを過ぎている事に気づいていないのだろうと思い、ハウスフォーンでWaddyの部屋に電話をすると、その通りでした。初めてこのバンドで演奏することになるWaddyの曲「Easier」の練習を一生懸命していたのでした。まあ、このレベルのミュージシャン達は当たり前のことなんですが、本当によく練習します。歌詞やコードを見ながら人前で演奏するなんてことはあり得ませんからね!(笑)
この日のVIVID Sound主催のディナーは、下目黒の「乙ちゃん」と言う焼き肉屋です。
弊社の社長の長野、名古屋と大阪でも物販を担当してくれていた寺村、そして、弊社の紅一点で、メンバー達に愛されている米満の3人が迎えてくれました。
ここでも、洋酒は無いので、Waddy, Russと私の生ビール以外は、Dannyが麦焼酎のオンザロック、SteveはアイスティーでLeeはH2Oでした。Leeは、今回のツアーでは肉を食べ過ぎているので、今日は食べないようにするとのことだったので、野菜焼きとサラダ、キムチを中心にオーダーし、他は、ここでもひたすらカルビ! でも、途中でロースとタン塩もオーダーし試させたのですが、やっぱりカルビの方が良いとのことで、Russと弊社のスタッフ以外はカルビを食べ続けました!
お店に来た時同様、2台のタクシーに分かれてホテルに戻ると、Russから「ナイトキャップをやろうよ!」と声が掛かりました。Russは、このホテルの「メインバーあさま」がお気に入りなんです。Jackson Browneにアガベのエキスだけで出来ているテキーラが、一番身体に良いし、翌日に残らないアルコール・ドリンクだと勧められて以来、テキーラを飲むようになったそうで、楽屋でも必ずテキーラを冷やしておきます。はい、Jacksonはツアー中には、テキーラしか飲まないそうですよ!(笑)この夜のナイトキャップでは、この日のチェックイン後に発見したと言うSAUZAの「HONITOS Black Barrel」を教えてもらいました。普通テキーラは松の木で作られた樽に寝かされるのですが、このBlack Barrelは、ウィスキー用のオーク(柏)の木の樽を使っているのです。もう完全にシングルモルトの世界です。一般的に日本では間違えて覚えられていて、アメリカのカウボーイ映画でのショット(一気飲み)がテキーラの飲み方だと思われてしまっていますが、メキシコでは、チェイサーのサングリータと共に、シングルモルトの様にチビチビと味わうものなのです。
もっとも、アガベが使われていない安いテキーラは、一気飲みでもしない限り飲める代物じゃないのかも知れませんが。そうそう、今思い出しましたが、この日、私が帰宅すると名古屋に居る時にRussの為にアマゾンで購入した東儀秀樹さんの「雅楽 天・地・空〜千年の悠雅」が届いていたので、それを贈呈しました。旅行中に東儀さん、また、雅楽のYouTubeの動画を紹介して、凄く気に入ってくれたからなんです。Russは、今回リリースした彼のソロ作品でも分かるように、アンビエント・サウンドが大好きなんです。雅楽もリズムが有って無いような楽曲が多く、ランニングや、その他のエクササイズの時にも私はよく聞いています。リズムやビートがはっきりとしている楽曲は、それがその時の自分のリズムに合ったものなら良いのですけど、そうで無い場合には苦痛でしかなくなってしまいます。それ故に、私は雅楽かクラッシックを聞きながらエクササイズをするようにしています。もう30年以上前からでしょうか?もちろん雅楽と言っても、その演奏クオリティーは様々ですので、是非ちゃんとしたものから聞いて欲しいと思い、東儀秀樹さんにした訳です。とても気に入ってもらえたようで、何時か機会が有ったら宮内庁式部職楽部の演奏会を見せてあげたいです。私とRussがナイトキャップに向かう前に、Dannyが「Kaz明日、必ずペダルを買わなくてはいけないので、頼むよ!」とのことだったので、余り遅くならない中に家に帰りました。
5月15日(水)
この日はプレス&プロモーションデイ。
先ずは、御茶ノ水と秋葉原への買い物トリップからです。ロビーコールは10:00です。
Waddyのみ、大阪でヨドバシカメラに行ってしまったので、この日はゆっくりしていると言うことで、それ以外の4人と私の5人で品川駅から山手線と中央線で御茶ノ水へ向かいました。もちろん、前日に石橋楽器の白井氏に連絡を入れておきました。御茶ノ水駅を出て明大通りを南下し始めて最初の信号まで行くと、向こうから白井氏が出迎えて下さいました。Russ, Lee, Danny & Steveが山の手線に乗っている姿、ちょっとおもしろかったですよ。絶対に英会話の先生達が出勤する姿には見えないですよね!(笑)
皆さんは既にご存知だと思いますが、Waddyはペダル等のアタッチメントを一切使いません。「ギターとアンプ以外に何が必要なんだ?」ってタイプなんです。カッコ良いですよね!だからステージもとても綺麗です。Steveは、ファミリーの3人のギターリストの中で一番器用で、恐らくテクニックでは一番上だと思います。そして、彼は他の2人が自由に遊べるべく、全ての曲に渡ってフィルの役目を果たしています。それ故、パッキングが面倒なべダル類を複数用います。Dannyは、New York Minuteの時のディレーとチューナーの機能のみの用途でペダルを使うのですが、Steveの勧めで、Steveと同じLINE6 Helix HX Effectsを持参して来ていました。実はiPadもSteveと同じ様に用意していて、iPadをマイクスタンドに取り付けるホルダーも大阪のステージまではセットしていましたが、名古屋でも大阪でもiPadは使っていません。使う必要が無いと言うのか、使いこなせないと言うのか・・・・いらないんです!大阪のショーが終わるなり、べダルユニットと、それに使うケーブル、iPadホルダーを「これらはもう使わないから家に送っておいてくれ!」と言ってきました。「箱とかケースは無いの?」と聞くと、「無いよ!裸でスーツケースに詰めて来たんだ!」でした。そこで、サンフォニックスのタツさんにお願いして、適当な段ボール箱を見つけてもらい、それに入れたものを宅急便で私の自宅宛てに送ったのでした。
この4人が石橋楽器のエフェクター売り場の狭いスペースに揃って居るのは圧巻でした!
とにかく、極力シンプルでボタンを1つ押すのみでNew York Minute用のディレーが掛けられれば良いのですが、それでもあれこれと試し、30分くらいだったでしょうか?Steveはまるでメーカーから遣って来たテクニシャンのごとくに一生懸命Dannyに説明をしていました。最終的には、とても小さくてシンプルなTC ElectronicのFlashback Delayを購入しました。LeeとRussは石橋楽器に用事が有った訳ではないので、それはそれは退屈そうにしていました。(笑)女の子の靴選びに付き添わされたのと同じような状態ですね!!
白井さん達と記念撮影をして、そこからタクシ―に5人で無理やりに乗り込み万平橋へと向かいました。秋葉原には特に目的が有った訳では無く、大昔のJTのツアーの時に行って以来チャンスが無かったので、ちょこっと様子を見てみたかっただけだったのですが、そう言うのが一番疲れますよね!結局、夫々お土産的な物を買ったようですが、何を買ったのかは見ていませんでした。Steveのみ、ワニ口クリップを探していたのですが、私もSteveもその名称を思い出すのに大変!私がその絵を書き始めた途端に、そうだワニ口クリップだと思い出しました。英語だとAlligator Clipとそのままなんです。それを何に使うかと言うと、彼のイヤーモニターのケーブルを、シャツの真後ろの部分の襟に挟んで止める為なんでした。
朝ホテルを出発する時には、秋葉原を出るタイミングでWaddyに連絡をして、品川駅で落ち合って、駅構内に有るTOKYO豚骨BASEでラーメンを食べる予定だったのですが、午後3時にホテルにて予定されていたInterFMのインタビューまでに、一度ホテルに戻って休憩したいと言うことになり、真っすぐホテルに戻りました。
午後3時からはInterFMの”Lazy Sunday”のDJ ジョージ・カックルによるインタビューの収録でした。昨年は、彼のショーに生出演して、InterFM始まって以来の大人数(5人)による生演奏をしましたので、ジョージとは皆顔見知りの間柄ですので、とてもリラックスしたムードで約1時間のインタビューが収録されました。
次は渋谷のタワーレコードでのインストア・トークショーとライブです。
ロビーコールは16:45で、弊社の寺村氏の運転するミニバンとタクシーとで渋谷へ向かいました。持参した楽器は、DannyとWaddy用のK. Yairi PYM-70を2本とSteve用のK. Yairi FYM-70を1本、それと、LeeのDigwall Leland Sklar 5-String BassとRuss用のCajonです。タワーのインストアー用にはダイレクトボックス(DI)を持参しないといけないのですが、ちょうど弊社のスタジオでは細野さんがリハーサルをやっていて、DIを8台も使ってしまっていた為、タワー用には2台しか使えず、私のペダルケースに常備されているBeringerの4チャンネル・ミキサーを持参し、それをDIとして使用しました。
18時からのサウンドチェックも簡単に終わり、8階の控室で待機。部屋に着くなり、WaddyのEasierの練習が始まりました。長門さんをサウンドチェックで見掛けなかったな?と思っていたのですが、控室に息を切らせながら登場。そして、マジ練習している5人の音量に驚き、「ここ薄いパーティションを隔てて、皆電話を使って仕事しているので、音量を抑えて貰えないかな?」と・・・・私は、それは無理だと思いましたので「はい、努力します!」とお伝えして、そのまま本人達には何も伝えずに練習を続けさせました。(笑)こう言う時のモーメンタムを壊してしまっては、本番のパフォーマンスに響きますのでね!
ほぼ予定通りの19時に、6階のイベントスペースにて、先ずはトークショーが始まりました。
最初に長門さんのイントロダクション。そして、ちょっとびっくりしたのですが、私を引っ張り出すだけではなく、私のことも丁寧に紹介して下さったのでした。これまでに何度もMFQ等で一緒にトークショーに参加して通訳の役目を果たしましたが、今回の様に紹介して下さったのは初めてでした。そのお蔭で、私がDavid LindleyのEl Rayo-Xのジャケ写を撮ったフォトグラファーだと言うことがバレてしまい、ライブ後のサイン会の時に、写真を一緒に撮ることをリクエストされたり、DavidのCDにサインも求められちゃいました!
そう言えば、今回の大阪ライブ後のサイン会の時に、オーストラリア人の熱狂的なファンで、昨年も今年も2つのショーを最前列で楽しまれていた方に「Are you Kaz Sakamoto? You are the producer of these guys, right? I really love what you have done!」と言われ、「Honey Don’t Leave LA」のCDにサインを求められました! これは初体験でした!最高に嬉しかったです・・・・・と少々脱線してしまいましたね。(笑)
私のイントロダクションの後、5人がステージに上がり、1人づつ自己紹介の形で紹介されました。今回はWaddy,、Russ、Steveの3人が夫々にソロ・アルバムをリリースしましたので、夫々についての問答を中心にトークショーが行われ、昨年のInterFMでの生演奏以来のアコースティック・ライブになりました。
このスペシャルイベント会場には恐らく250名くらいのファンが集っていました。とてもありがたいことです。
ここでのライブは3曲のみで:
1. Machine Gun Kelly
2. Easier (Waddyのソロアルバムに収録されている曲)
3. Somebody’s Baby
彼等のアコースティック・セットも、最高にカッコ良いですよ!次のツアーの時には、必ずアコースティック・セットも2,3曲入れようと思います。
この日の私の一番の悩みであった夕食は、私が買っておいた、まい泉のヒレカツサンドとミニ・メンチバーガーを控室で食べていたので、サイン会の後は、もう早くホテルに戻って寝たいと言うことになりました。Russとのナイトキャップも無しでした。